顧問先のデータを別の事務所に引き継ぐときや、契約を分けるときなど、魔法陣会計クラウドの事業者データを別の管理IDへ移したいことがあります。
公式Q&Aの答えは「完全な移行はできないが、一部ならできる」です。どこまで移せて、何を作り直すことになるのかを整理します。
結論
管理ID間の完全なデータ移行はできません。
勘定科目・補助科目・部門・期首残高・仕訳の5つはCSVで移せます。
基本情報・定型仕訳・摘要・決算報告書・青色決算書資料・内訳書概況書・電子申告[財務諸表]の7つは、移行先で設定し直しになります。
公式Q&Aの回答
公式Q&Aでは、インポート・エクスポート機能を使えば一部のデータを別の事業者データへ移せると案内しています。以下、その内容を表に整理します。
CSVで移せる5つと、書き出す画面
| データ | 書き出す画面 |
|---|---|
| 勘定科目 | [勘定科目設定] |
| 補助科目 | [補助科目設定] |
| 部門 | [部門設定] |
| 期首残高 | [期首残高登録] |
| 仕訳 | [仕訳帳] |
移行元の事業者データと事業年度を開いて、各画面からCSVを書き出します。CSVは自動でダウンロードされますが、始まらないときは[ファイルリスト]からダウンロードします。
移せない7つと、移行先でやること
| 設定 | 移行先でやること |
|---|---|
| 基本情報 | 移行元と同じ設定で、最初に事業者データを作る |
| 定型仕訳設定 | 作り直す(適格請求書区分の設定も) |
| 摘要設定 | 作り直す |
| 決算報告書 | 移行先で作り直す |
| 青色決算書資料 | 移行先で作り直す |
| 内訳書・概況書 | 移行先で作り直す |
| 電子申告[財務諸表] | 移行先で作り直す |
決算の途中で移すと、決算書類をまるごと作り直すことになります。できれば決算書類を作る前、たとえば年度繰越の直後など、作り直すものが少ない時期に移すのが楽です。
定型仕訳の適格請求書区分は、勘定科目の設定より優先されます。作り直すときは区分も確認します。
取り込む順番
公式Q&Aでは、データの整合性を保つため、次の順番で取り込むよう勧めています。
- 勘定科目
- 補助科目
- 部門
- 期首残高
- 仕訳
理由は書かれていませんが、仕訳は勘定科目・補助科目・部門を、期首残高は勘定科目を使って記録されます。使われる側を先に入れておくと考えると、この順番になります。
取り込みは、移行先の各画面で[その他のメニュー]>[CSVファイルのインポート]から、CSVを選んで実行します。
![魔法陣会計クラウド [その他のメニュー]のCSVファイルのインポート](/wp-content/uploads/2026/11/kaikei-cloud-csv-import-menu.png)
移す前のチェックリスト
- 移行先の事業者データを、移行元と同じ基本情報で作ってあるか
- 5つのCSVを、移行元の同じ事業年度から書き出したか
- 定型仕訳・摘要の一覧を控えたか(作り直しに使う)
- 決算報告書や内訳書など、移行元で作った決算書類を出力して保存したか
- 電子申告の財務諸表を、どちらのデータから送るか決めたか
基本情報を合わせるときは、弥生会計からの移行で公式Q&Aが確認を求めている項目(法人・個人、会計期間、中間決算の有無、製造原価科目の有無、所得の種類、消費税の設定)が目安になります。
まとめ
- 管理ID間の完全な移行はできず、CSVで一部を移す
- 移せるのは勘定科目・補助科目・部門・期首残高・仕訳の5つ
- 基本情報・定型仕訳・摘要・決算書類・電子申告[財務諸表]は移行先で作り直す
- 取り込みは勘定科目→補助科目→部門→期首残高→仕訳の順
- 決算書類を作る前など、作り直しが少ない時期に移すと楽