結論:電子申告なら可能 紙の帳票ではできない
不正確で気持ちがわるいですが、令和元年版と称するソフト以外では
紙に印刷する場合、新元号の対応ができないようです。
魔法陣で印刷したものに、手書きで令和で修正を入れることもでの対応になります。
ほんとうに格好がよくないです。
提出日ぐらいとは思いますが、残念です。
旧元号で提出しても問題はないのか?
なお、旧元号で提出しても、税務署には受け付けてもらえます。
国税庁ホームページ
https://nta.go.jp/information/other/shingengo/index.htm
e-Tax(電子申告)で提出する場合、旧元号での提出は問題はないのか?
e-taxの「新元号に関するお知らせ(平成31年4月2日)」によりますと、
「平成」を用いて作成いただいた場合でも、当面の間、正常に送信いただけます。
「当面の間」は問題がない、ということになります。
当面の間というのはひっかかります。
電子申告上、提出日を旧元号とした際の記述がない
法人税の修正申告書をつくるため、修正申告データを作成するかと思いますが、
電子申告e-Taxでは、提出日はどうなるのでしょうか。
送信した日になるのでしょうか?
魔法陣電子申告は各魔法陣ソフトのデータを取り込んでいるだけ
魔法陣電子申告は取り込んだ後の帳票の記載内容を入力する機能がないのです。
修正申告を行った場合であっても、「平成〜年度版」で修正申告データを作成する限りは、基本情報ー提出日については、旧元号扱いで反映されるにすぎません。
個人的には送信日を提出日とみなすというような仕組みにできそうではありますが・・・
魔法陣電子申告での対処方法もないのは困りました。
それでもなんとかならないのか?
申告における仕組みをまとめますと、
- 魔法陣「平成〜年度版」ソフトは、提出日の元号は「平成」しか扱えない
- 魔法陣電子申告は魔法陣ソフトのデータを取り込むもの
- 魔法陣電子申告では魔法陣ソフトで作ったデータを単純に反映しているにすぎない
どうしても、提出日の元号を令和にして電子申告を行うためには、
国税庁のe-Taxで採用されているxtx形式のファイルに変換して令和の元号として
提出日を編集し直す。
そのまま、e-Taxソフトで送信するのが無難なようです。
また編集したxtxファイルを、再度魔法陣電子申告で読込することも可能なようです。
具体的にどうするのか
e-Taxソフトはxtx形式というもので電子申告データを扱います。
魔法陣電子申告は、取り込んだ魔法陣ソフトのデータをxtx形式で出力・読込という
2種類の機能を備えているのです。
電子申告 xtx方式とは
あまり知る必要がありませんが、.xtxのファイル形式はXMLで、電子申告のデータです。
XMLはExtensibleMarkupLanguageの略で、
直訳すると「拡張マークアップ言語」です。
通常、データは複数の要素で構成されています。
要素名を自由に定義でき、かつその要素を
自由に外から読み込めるとデータをより利活用しやすくなります。
XMLではタグと呼ばれる文字列を使います。
借方に10,000というようなデータであれば、
たとえばこんな感じです。
<karikata>10,000</karikata>
タグの「karikata」の部分を要素名といいます。
データは「10,000」です。
xmlでは要素名とデータを組み合わせて表現します。
そのため、要素名が異なれば,データの中身も変わります。
例では金額ですが、文字列もセットできます。
魔法陣電子申告でxtx形式を出力
手順は次のとおりです。e-Taxで法人税の修正申告データを提出するとします。
- 魔法陣電子申告を起動後、らくらくスタンダードを選びます
- 納税者の選択をします オレンジ色が選択している箇所です
- e-Taxですので、国税処理ボタンを押します
- 申告書等データ一覧画面になりました
- xtxとして出力する修正申告データを選びます
- データ名称、事業年度等、申告区分(修正申告データならば修正確定)を確認してください
- 画面の上部の「外部データ」アイコンを押してください
- 外部データへ出力のウィンドウが開きます
- 出力先、ファイル名(名前をかえる必要があれば)を確認し、保存(S)を押してください
- 「出力が完了しました」とメッセージが表示されます OKを押して閉じてください
e-Taxソフトを使う方法
ここでは詳細は説明しません。
e-Taxソフトで、出力したxtxファイルを読み込み、e-Taxソフトで署名・送信を行います。
詳しくは、https://www.keisan.nta.go.jp/h27yokuaru/sosa_setsumei/benrikino/dataread/xtxdatariyouhouhou.html
(非推奨)e-Taxソフトを使わない方法
注意ポイント
以下の記載は難易度が高いです。
先のetaxソフト外部データ取り込みでxtxファイルを取り込むほうが簡単で確実です。
どうしても電子申告魔法陣で送信したい方に向けた方法ですが、
おすすめできない方法です。
なぜなら、このブログの運営者である私が見つけた方法にすぎないですし、
公式の方法ではありません。
xtxファイルを編集しても、魔法陣データが壊れることはありませんが、
テキストエディタが何かとか、テキストエディタで編集する、
タグの中身を編集、という言葉の意味が分からない方は
絶対にお試しならないほうが良いかと思います。
手順概要:
- 先の手順どおり、魔法陣電子申告データをxtxファイルとして出力する
- 出力したxtxファイルをテキストエディタで開き、提出日を新元号におきかえる(たとえば「平」「32」となっているものを「令」「2」)
- 上記2で編集したxtxファイルを再び、魔法陣電子申告で取り込む
出力したxtxファイルをテキストエディタで編集する
テキストエディタ(例ではフリーソフトウェアのサクラエディタ)を使います。
- テキストエディタを起動し、xtxファイルを開きます
- タグでくくられたデータがあらわれます(タグ<AAA>なまえ</AAA> タグの中身は「なまえ」)
- TEISYUTSU_DAYという文字列をテキストエディタで検索します
- <TEISYUTSU_DAY ID="TEISYUTSU=DAY">というタグまで移動してください
- 近くに<gen:era>4</gen:era>があります 4は「平」(平成)という意味です
- <gen:era>5</gen:era>に書き換えて、保存します 5は「令」(令和)という意味です
編集したxtxファイルを魔法陣電子申告で読み込む
魔法陣電子申告を起動し、納税者選択後、国税処理です。
外部データ読込でさきほどのxtxファイルを対象とすれば、提出日の元号を「令和」とできます。
まとめ
「平成〜年度版」は紙の帳票では令和を扱うことはできません。
電子申告による方法では、
手間がかかりますが、etaxソフトでxtxファイルを取り込むことにより
対応が可能です。